根管治療では、まず数ヶ月かけて根管内の細菌や汚れを除去します。
最終的に補綴物の治療が可能と判断できたら、治療箇所に補綴物を装着します。
またこのとき選ばれる材料には、保険適用と自由診療のものがあります。
今回は、根管治療で使用する保険適用の補綴物の種類や特徴を解説します。
〇硬質レジンジャケット冠
硬質レジンジャケット冠は、被せる歯全体が硬質のプラスチックで作製されたものです。
色が白いため天然歯と馴染みやすく、審美性を重視する方にはおすすめです。
金属アレルギーが起こる心配もありません。
ただし、唾液や飲食物の影響で変色しやすいというのはデメリットです。
また歯を削る量が多く、慢性的に歯茎が腫れる可能性もあります。
ちなみに硬質レジンジャケット冠は前歯と小臼歯、犬歯のみが保険適用の範囲内です。
奥歯の根管治療には保険が適用されません。
〇硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠は、金属のフレームにプラスチックを貼り付けた補綴物です。
硬質レジンジャケット冠と同じく、色が白く自然です。
また中身が金属のため強度が高く、強い噛み合わせにも耐えることができます。
しかし装着から年月が経つと光沢が失われ、審美性を損ないます。
その他、金属部分が見える可能性があるのもデメリットです。
大きく口を開けると、裏側から金属が見えます。
硬質レジンジャケット冠とは違い、金属アレルギーのリスクもあります。
〇銀歯
銀歯は保険適用の補綴物の中でももっとも一般的なものです。
丈夫で割れにくく、噛む機能が回復しやすいというメリットがあります。
値段に関しても非常に安価で手を出しやすいです。
ただし根管治療においては、極力銀歯は使用しないことをおすすめします。
銀歯を使用すると再感染のリスクが高まります。
こちらは噛むときの圧力により、少しずつ変形して歯との間に隙間ができるからです。
また銀歯は金属アレルギーのリスクもありますし、メタルタトゥーも見られやすいです。
メタルタトゥーは、金属が唾液や飲食物の影響で溶け出すというものです。
溶け出した金属は、歯茎に黒い色素を沈着させます。
銀歯は溶けやすいため、他の金属素材よりも特にメタルタトゥーのリスクが高いです。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・硬質レジンジャケット冠は審美性が高いものの変色しやすい
・硬質レジン前装冠は強度が高い一方で、裏側から金属が見えるリスクがある
・銀歯は保険適用の補綴物でももっとも安価な素材
・銀歯は根管治療後の再感染リスクが高いため、なるべく使用を避けるべき
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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