入れ歯安定剤は、入れ歯がガタガタと不安定になったり、口内が痛んだりすることを防止できる製品です。
クリームタイプや粉末タイプ、シートタイプなどさまざまな種類があります。
しかし、こちらはお世辞にも積極的に使用すべきアイテムとは言えません。
今回は、なぜあまり使うべきではないのかについて解説します。
〇入れ歯が劣化しやすくなる
入れ歯安定剤は入れ歯をがっちり固定するためのものですが、使用し続けると劣化の原因になります。
なぜなら、汚れが残りやすいからです。
入れ歯安定剤の使用後は、しっかり入れ歯を洗浄しなければいけませんが、安定剤は粘り気が強く簡単には落ちません。
もちろん、使用し続けるとさらに汚れは頑固になり、汚れが溜まると入れ歯に傷や亀裂が入りやすくなってしまいます。
〇歯茎や顎の骨が薄くなる
入れ歯安定剤に頼りすぎると、歯茎や顎の骨が薄くなってしまうことも考えられます。
こちらは、入れ歯が合っていないときに安定剤を使う場合に言えることです。
入れ歯はオーダーメイドでつくられるものであり、基本的には患者さんの口内にピッタリとフィットしています。
しかし、歯列の変化などによって徐々に合わなくなってくる可能性があります。
このような入れ歯の安定感を高めるために安定剤を使用すると、無理やり適合させることにより、歯茎や顎の骨の状態が悪くなってしまいます。
また歯茎や顎の骨が薄くなると、次第に入れ歯を支えるための強度を維持できなくなります。
〇アレルギーを発症することがある
アレルギーのリスクがあることも、入れ歯安定剤を積極的に使うべきではない理由の一つです。
入れ歯安定剤には化学物質が含まれていることが多く、長期間使用するとアレルギー反応を起こすリスクが高まります。
具体的には口内の腫れやかゆみ、痛みなどが出た場合、アレルギーの兆候である可能性が高いです。
また安定剤の中には、接着力を高めるために亜鉛を含んでいるものがありますが、亜鉛を過剰摂取すると全身症状につながるおそれがあります。
例えば貧血や手足のしびれ、神経障害などの症状です。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・入れ歯安定剤の汚れは残りやすく、汚れが溜まると入れ歯に傷や亀裂が入りやすくなる
・合っていない入れ歯を安定剤で無理やり適合させると、歯茎や顎の骨の状態が悪くなる可能性がある
・入れ歯安定剤には化学物質が含まれていることが多く、長期間使用するとアレルギー反応を起こすリスクが高まる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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