食べる機能や話す機能、その他の口腔機能が十分に発達できていない子どもは、口腔機能発達不全症に該当します。
また、こちらの疾患でよく見られる症状に“お口ポカン”というものがあります。
今回は、お口ポカンの概要やデメリット、主な改善方法について解説します。
〇お口ポカンの概要
お口ポカンとは、その名の通りいつも口が開いた状態になることをいいます。
名前だけだと少しかわいい聞こえ方をしますが、こちらは医学用語で口腔閉鎖不全といい、れっきとした口腔機能発達不全症における症状の一つです。
また、お口ポカンの原因としては、口周りの筋肉や舌の位置の不具合などが挙げられます。
口周りの筋肉が弱かったり、舌の位置が正しい位置になかったりすると、口を閉じることができません。
〇お口ポカンのデメリット
お口ポカンでは舌が下方に位置していて、上の歯列の拡大に寄与しないため、上顎歯列の狭窄という症状が現れます。
その結果、前歯が前方に飛び出したり、スペース不足によって歯並びがガタガタになったりします。
また、上顎歯列の狭窄により、顎の骨の発育が遅れる可能性もあります。
さらに、お口ポカンは口周りだけでなく、全身にも悪影響を与えます。
例えば、常に口が開いていることから、風邪などの病原菌を取り込みやすくなります。
その他、口内が乾燥することにより、虫歯や歯周病のリスクが高くなることもデメリットです。
〇お口ポカンの主な改善方法
口腔機能発達不全症の子どもに見られるお口ポカンは、口周りのトレーニングによって改善できる可能性があります。
代表的なトレーニングとしては、MFTやあいうべ体操が挙げられます。
MFTは、自宅でも簡単にできる口周りの筋肉のトレーニングです。
こちらは、取り外し式のマウスピース型矯正装置を使用しながら行うことで、より効果が出やすくなります。
また、あいうべ体操は「あー」「いー」「うー」「べー」の口をして、口周りの筋肉を鍛える体操です。
10回を1セットとし、1日3セットを目安として毎日続けることで、お口ポカンの改善が期待できます。
子どもでも、親御さんと一緒に楽しみながら取り組みやすい方法です。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・お口ポカンはいつも口が開いた状態になる症状で、口腔閉鎖不全とも呼ばれる
・お口ポカンは、口周りの筋肉や舌の位置の不具合などが原因で生じる
・お口ポカンは歯並びや顎の骨の成長を悪化させ、虫歯や歯周病のリスクも高める
・お口ポカンの改善方法としては、MFTやあいうべ体操が挙げられる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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