顎関節症は顎の痛みや疲れ、開咬障害や口を開けたときの異音といった症状が出る疾患です。
発症率は高く、2人1人は一生のうちに顎関節症を経験すると言われています。
また顎関節症を発症すると、場合によっては歯が痛むこともあります。
今回は、顎関節症が歯の痛みを引き起こす原因を中心に解説します。
〇歯ぎしりや食いしばりによる筋痛
顎関節症による歯の痛みは、歯ぎしりや食いしばりによる筋痛が原因になっている可能性があります。
筋痛とは、筋肉の運動によって引き起こされる痛みのことをいいます。
顎の周辺には、側頭筋・咬筋・内側翼突筋・外側翼突筋と呼ばれる4つの咀嚼筋と、その他にも20以上の筋肉が存在します。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、必要以上にこれらの咀嚼筋を使いすぎている状態にあります。
足や腕の筋肉と同様、顎の筋肉も使いすぎると筋肉痛が起こります。
またこちらの負担は歯や歯茎の周りの神経を刺激し、痛みを発生させます。
〇知覚過敏
顎関節症の方は、知覚過敏を引き起こすことにより、歯の痛みを覚えることもあります。
顎関節症が知覚過敏を引き起こすメカニズムには、顎のバランスの乱れから来る噛み合わせの問題が関係しています。
顎関節症によって顎の位置がずれると歯にかかる力が不均一になり、一部の歯に強い力がかかってエナメル質が損傷し、知覚過敏を引き起こします。
また知覚過敏を発症すると、熱いものや冷たいものを食べたときや、ブラッシングの際に歯ブラシが当たったときなどに歯の痛みを感じやすくなります。
〇顎関節症の治療を受ければ歯の痛みも改善できる
顎関節症から来る歯の痛みは、顎関節症そのものを治療しなければ完治させるのが難しいです。
歯科クリニックで行われる主な顎関節症の治療としては、物理療法や運動療法、薬物療法やマウスピース療法などがあります。
物理療法は筋肉のマッサージやレーザー治療など、物理的に顎関節や筋肉にアプローチするもので、運動療法にはストレッチなどが該当します。
また消炎鎮痛薬を用いて顎関節・咀嚼筋の痛みを除去したり、就寝時にマウスピースを装着して歯ぎしりや食いしばりから歯を守ったりする治療も行われます。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・顎関節症による歯の痛みは、歯ぎしりや食いしばりによる筋痛が原因の可能性がある
・顎関節症は知覚過敏を引き起こすこともあり、発症すると少しの刺激でも歯の痛みが生じる
・歯科クリニックで行われる主な顎関節症の治療には物理療法や運動療法、薬物療法やマウスピース療法などがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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