歯周病を発症すると、以前よりも歯茎がブヨブヨになったり、出血の頻度が多くなったりします。
またひどい場合は歯がグラグラしたり、抜け落ちたりすることもありますが、さらに怖い全身の症状に見舞われる可能性もあります。
今回は、歯周病が引き起こす怖い症状をいくつか紹介します。
透析
歯周病は慢性腎臓病の危険因子の一つであり、腎機能の低下と関連しています。
重度の歯周病は、腎臓病が進行して人工透析が必要になるリスクを高める可能性があります。
また歯周病は糖尿病との関連性も深いです。
東北大学の研究によると、歯周病治療を定期的に受けている糖尿病患者の方は、受けていない方と比べて人工透析への移行リスクが32~44%低いことが明らかになっています。
ちなみに、人工透析を受けている方は、そうでない方と比べて虫歯や歯周病にかかりやすく、重症化しやすい傾向にあります。
こちらは免疫機能の低下や唾液分泌量の減少などが原因とされています。
失明
歯周病は、炎症性物質を介してインスリンの働きを妨げ、血糖コントロールを悪化させます。
逆に糖尿病による免疫力の低下は歯周病を悪化させるため、両者は負のスパイラルの関係にあります。
またこのような状態が続くと糖尿病が悪化し、三大合併症の一つである糖尿病網膜症というものを発症するリスクがあります。
こちらは網膜の血管に障害が起こる疾患で、進行すると失明に至ることが考えられます。
ちなみに目の疾患については、ドライアイや緑内障などが歯周病との関連性を指摘されています。
下肢切断
歯周病は、バージャー病という難病との関連があり、こちらが進行すると下肢の切断に至る可能性があります。
バージャー病は、閉塞性血栓血管炎とも呼ばれるもので、四肢の末梢血管に炎症や閉塞を引き起こす疾患です。
最初は手足のしびれや冷感、激しい痛みに始まり、最終的には潰瘍や壊死を引き起こし、手足の切断が必要になることがあります。
青壮年の男性に多く発症し、喫煙との強い関連性があることでも知られています。
近年、東京医科歯科大学などの研究により、歯周病の原因菌がバージャー病の発症や悪化に関与している可能性が指摘されています。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・重度の歯周病は、腎臓病が進行して人工透析が必要になるリスクを高める可能性がある
・歯周病が進行すると糖尿病が悪化し、糖尿病網膜症を発症することで、失明に至るケースもある
・歯周病はバージャー病との関連があり、こちらが進行すると下肢の切断に至る可能性がある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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