虫歯治療を行う際は、さまざまな器具が使用されます。
例えば歯を削るドリルはもちろん、汚れをかき出すスケーラー、そして口内の水分や削りカスなどを吸い取るバキュームなどが代表的な器具として挙げられます。
今回は、虫歯治療中にバキュームを使用しなかった場合のデメリットを解説します。
口臭や不快な味の残留
虫歯に侵されてドロドロになった歯の組織や、削り取られた古い金属、プラスチックの破片には、独特の強い悪臭や非常に不快な味が伴います。
これらをバキュームで発生と同時に即座に回収しないと、口の中全体にその嫌な風味が広がってしまいます。
また水分を吸い取らず放置した場合、治療が終わった後に何度もうがいを繰り返したとしても、しばらくの間強い口臭や不快な苦味・金属味が残り続ける原因になります。
患者さんが受ける不快感を最小限に抑え、治療後もすっきりとした清潔な状態でお帰りいただくためには、バキュームによる徹底的な吸引除去が不可欠です。
細菌の再感染
歯の神経が入っていた管を掃除して無菌化する根管治療において、唾液の存在は最大の天敵です。
人間の唾液中には無数の細菌が潜んでいて、治療中の管の中に唾液が一滴でも侵入してしまうと、細菌が再感染を起こし、それまでの治療がすべて水の泡となってしまいます。
バキュームを駆使して口の中の唾液を徹底的に管理し、治療部位への侵入を防ぐことが、根管治療の成功率を大きく左右します。
もしこの吸引操作を怠ると、時間をかけて神経の管をキレイに清掃しても、後から根の先端に再び膿が溜まって激しい痛みが再発し、最悪の場合抜歯しなければならなくなります。
患者さんの精神的トラウマの形成
治療中に水で溺れそうになる苦しさ、薬剤の不快な味、一向に終わらない長い治療時間などは、患者さんの心理に非常に強いストレスと恐怖心を植え付けます。
そのため、バキュームによる適切な水分管理や配慮がない治療は、患者さんにとって“ただ苦痛で耐えがたい体験”として脳に深く記憶されてしまいます。
これが原因となって歯科恐怖症を発症すると、次に歯が痛くなったときも受診をためらうようになり、虫歯を限界まで放置して歯を失ってしまうという悪循環を生み出します。
患者さんが安心して通える環境を作り、将来的な健康を守るためにも丁寧なバキュームは重要です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・バキュームで口内の残留物を回収しないと、口の中全体にその嫌な風味が広がる
・バキュームを駆使して口の中の唾液を徹底的に管理し、治療部位への侵入を防がないと、根管治療の成功率が下がる
・バキュームによる適切な水分管理や配慮がない治療は、苦痛で耐えがたい体験として記憶されてしまう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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