インプラント治療は、審美性の高い人工歯を手に入れることができる治療ですが、未成年の方や妊娠中の方は、基本的に受けることができません。
また、免疫不全が見られる方も、インプラント治療は禁忌となっています。
ここからは、免疫不全の概要と、インプラント治療ができない理由を中心に解説します。
〇免疫不全の概要
免疫不全とは、免疫のいずれかの要素が破綻したために、免疫が十分に機能できない状態をいいます。
具体的には、膠原病や天疱瘡といった症状が見られる方を指しています。
膠原病(こうげんびょう)とは、全身の血管や皮膚、筋肉、関節などに炎症が見られる病気の総称で、代表的なものにSLEやリウマチなどが挙げられます。
また、天疱瘡(てんぽうそう)は、皮膚の細胞の接着剤を壊す物質が突然身体の中でできてしまい、水膨れなどの症状が現れる自己免疫性疾患です。
〇免疫不全の方がインプラント治療を受けられないワケ
免疫不全の方は、病気を治すためにステロイド薬を服用しているケースがほとんどです。
ステロイド薬は、腎臓の近くにある副腎から出る副腎皮質ホルモンと同じ働きをする薬です。
免疫反応を抑制し、炎症やアレルギーのかゆみなどを穏やかにする効果があります。
しかし、こちらを服用している場合、骨の治癒や人工歯根と骨との結合に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。
また、ステロイド薬を長年服用すると、ストレスを和らげるホルモンが分泌されにくくなり、インプラント治療における痛みや緊張などにより、ショック症状を起こす可能性もあります。
〇インプラント治療を受けられない場合の対処法
患者さんの身体のことを考えると、免疫不全の方はインプラント治療を受けることができませんが、このような場合には、ブリッジや部分入れ歯など他の治療法により、歯を補う治療を進めていきます。
ブリッジは欠損した歯の両隣を支えにし、橋を架けるように失った歯を補う治療法で、一般的に1~2本の欠損が適応範囲とされています。
また、部分入れ歯は金属のクラスプを残存歯にかけ、入れ歯を固定して歯を失った部分をカバーします。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・免疫不全は、免疫のいずれかの要素が破綻したために、免疫が十分に機能できない状態
・免疫不全の主な症状には、リウマチなどの膠原病や天疱瘡などがある
・免疫不全の方が服用するステロイド薬は、インプラント治療に悪影響を及ぼすリスクがある
・インプラント治療を受けられない場合は、ブリッジや部分入れ歯で対処できる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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