マウスピース矯正は、審美性、機能性ともに優れている矯正治療であり、これまで多くの方に選ばれています。
しかし、歯並びを整えたい方の中には、こちらの矯正がしたくてもできない方がいます。
ここからは、マウスピース矯正ができない方の主な特徴について解説したいと思います。
〇重度の叢生
重度の叢生、つまり歯並びがガタガタの方は、マウスピース矯正を行うのが難しいです。
こちらは、歯が並ぶスペースが足りず、複数の歯が重なり合っている状態です。
このような重なった歯をキレイに並べるためには、新たにスペースをつくり出す必要があり、場合によっては抜歯をする可能性があります。
また、抜歯をした場合は、隙間を埋めるために歯を歯根ごと動かしますが、マウスピース矯正はこのような動きが苦手であり、抜歯した箇所の隙間を埋めるだけで、膨大な時間がかかってしまいます。
〇重度の歯周病
重度の歯周病にかかっている方も、マウスピース矯正を行うことは困難です。
歯周病の細菌は、歯茎の隙間(歯周ポケット)内で毒素を出し、歯を支えている周りの骨を溶かしていきます。
このように、支えを失っているところにマウスピース矯正で力をかけると、その力に耐えられなくなり、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまうこともあります。
そのため、マウスピースを使用するのであれば、まずは歯周病の治療を受け、歯茎を正常な状態に戻さなければいけません。
〇インプラントを埋入している
マウスピース矯正で歯を動かす際は、歯根の周りに存在する歯根膜が重要な役割を果たします。
矯正治療中、歯に力が加わると、力が加えられた側の歯根膜が圧迫され、破骨細胞という細胞が集まり、骨を溶かします。
一方で、力を加えられている反対側の歯根膜は伸び、骨芽細胞が集まることにより、骨が再生されます。
このように、骨の再生と破壊を繰り返すことで、少しずつ力が加わった方向に歯が動くというのが、マウスピース矯正の仕組みです。
しかし、インプラントは顎の骨に直接埋入するものであり、天然歯とは違って歯根膜が存在しません。
そのため、インプラントの部分をマウスピース矯正で動かすことは不可能です。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・マウスピース矯正は歯根ごと動かすのが苦手なため、歯並びがガタガタの方には向いていない
・歯周病で支えを失っている歯茎に圧力をかけると、最悪の場合歯が抜け落ちてしまう可能性がある
・インプラントには歯根膜が存在しないため、マウスピース矯正で動かすことはできない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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