何らかの理由で歯を失ったとき、入れ歯はもっとも手軽な選択肢であり、歯を1本失った場合、複数本失った場合などにも臨機応変に対応できます。
では、入れ歯を装着することにより、見た目に悪影響は出るのでしょうか?
今回は、入れ歯における見た目に関するデメリットについて解説します。
〇入れ歯をつけていることがばれる
一般の方にとって、入れ歯をつけているかどうかは、簡単に見た目で判断できるものではありません。
しかし、こちらはあくまで総入れ歯の話です。
部分入れ歯の場合、金属のバネの部分が歯にかかり、部分入れ歯だとばれる可能性が高いです。
歯科クリニックでは、できる限り見た目に違和感が出ないように設計されますが、安定性を得るためには仕方なく、見える範囲にかかることもあります。
また、高齢の方は、総入れ歯であっても、歯茎が明らかにキレイな色をしていることから、見た目が不自然になることが考えられます。
〇出っ歯に見えることがある
入れ歯を装着することにより、以前より出っ歯に見えるというケースがあります。
こちらは、部分入れ歯の方よりも、上顎もしくは下顎のすべての歯を失った、総入れ歯の方に多く見られる現象です。
歯がない状態に慣れている方が総入れ歯を装着すると、口の周りに張りが出て、歯が出ているように見える場合があります。
だからといって、出っ歯に見えるのが嫌で、前歯が引っ込んだ状態の入れ歯を作製してしまうと、今度は上下の歯がぶつかり、入れ歯が壊れる原因になります。
このようなケースでは、口元の張りを考慮し、少し前に出た状態で入れ歯の調整をすることもあります。
〇老けて見えることがある
入れ歯を装着することにより、歯がない状態よりは咀嚼の力が高まりますが、やはり天然歯と同じように動かすのは難しいです。
そのため、ものを噛むときの刺激が、顎や脳に十分に伝わらず、顎の骨の吸収が進み、薄くなってしまうことがあります。
また、顎の骨が薄くなると、歯並びも悪くなり、口元が痩せてしまい、実年齢よりも顔の印象が老けて見えることが考えられます。
特に、保険診療の入れ歯は、自由診療の入れ歯に比べてこのような状況になる可能性が高いです。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・部分入れ歯の場合、金属のバネの部分が歯にかかり、部分入れ歯だとばれる可能性が高い
・歯がない状態に慣れている方が総入れ歯を装着すると、口の周りに張りが出て、歯が出ているように見える場合がある
・入れ歯の咀嚼力が弱く、顎の骨が薄くなると、口元が痩せてしまい、老けて見えることがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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