子どもに見られる口周りの機能不全を総称したものが、口腔機能発達不全症です。
また、口腔機能発達不全症の子どもに見られる問題の一つに、舌小帯短縮症というものがあります。
こちらは、呼吸や食事、発音など多くの行動に影響を及ぼします。
今回は、舌小帯短縮症の概要や症状、治療法などについて解説します。
〇舌小帯短縮症の概要
舌小帯は、舌の裏側に付いているヒダのことをいいます。
このヒダが短かったり、舌の先端についていたりする状態を舌小帯短縮症といいます。
また、舌小帯短縮症の程度は、舌の先をどれだけ持ち上げられるかによって変わってきます。
口を大きく開けたとき、口の大きさの1/2以上開けられる場合は、軽度と判断されます。
1/2以下の場合は中程度、舌が下顎の歯よりも上がらないもしくはまったく上がらない場合は重度と判定します。
〇舌小帯短縮症の症状
赤ちゃんが舌小帯短縮症を発症している場合、乳房への吸いつきが浅かったり、お乳を吸ったまま眠ってしまったりすることがあります(眠り飲み)。
また哺乳量が不十分なことから体重が増えなかったり、舌で吸えないことから、お母さんが乳首を噛まれたりする可能性もあります。
さらに小児全般の症状としては、舌先がハート型になる、発音が不明瞭になるといったことも挙げられます。
舌小帯短縮症の場合、舌先が歯茎に固定され、舌を出したときに先がハートのような形に見えることがあります。
そして、舌先を使うサ行やタ行、ラ行などが発音しにくくなります。
ちなみに食事の不便な点としては、舌を長く出せないため、アイスクリームなどが食べられないことが考えられます。
〇舌小帯短縮症の治療法
1歳未満の赤ちゃんの場合、表面麻酔を塗布して舌小帯を切開する手術を行います。
手術の所要時間は数分であり、ガーゼによる圧迫で止血できるため、傷口を縫合する必要はありません。
また、1歳以上の場合は、全身麻酔による切除術を適用することがあります。
全身麻酔の場合は数日の入院が必要ですが、吸収糸で縫合するため、抜歯は行いません。
なお発音に問題がある場合は、手術後傷が治ってから、言語聴覚士によるリハビリテーションを受けることもあります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・舌小帯短縮症は、舌の裏側にあるヒダが短かったり、舌の先端についていたりする状態
・赤ちゃんが舌小帯短縮症を発症している場合、哺乳に悪影響を及ぼすことがある
・舌小帯短縮症によって舌先がハート型になったり、発音が不明瞭になったりすることもある
・舌小帯短縮症の治療内容は、1歳未満か1歳以上かによって異なる
今回の記事のポイントは以下になります。
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