明らかに顎の骨の量が足りない場合や、虫歯や歯周病などで口内環境が悪い場合などは、インプラント治療を行うのが難しくなります。
また疾患を持つ方も、インプラント治療を行うハードルは上がりやすいです。
今回は、インプラント治療が難しくなる疾患とその対処法について解説します。
〇糖尿病、腎疾患
糖尿病や腎疾患をはじめとする全身疾患を抱える方は、そのままの状態でインプラント治療を行うのが困難になります。
糖尿病の方は血糖値のコントロールが難しく、免疫力が低下していることがあります。
このようなケースでは、人工歯根埋入後の治癒に時間がかかるおそれがあります。
また腎疾患がある方も免疫力が低く、人工透析を受けている場合は治療によって細菌が臓器に回るおそれがあります。
このような疾患がある方は、歯科医師とかかりつけ医の両方に相談しましょう。
かかりつけ医の指導の下、インプラント治療が可能と判断されれば、治療を受けられる可能性があります。
〇うつ病、精神疾患
身体の器官や臓器に関する疾患だけでなく、うつ病や精神疾患がある方についても、インプラント治療を行うのは難しくなります。
インプラント治療では、精神面の健康も非常に重要です。
軽度の不安症や不眠症であればさほど大きな問題にはなりませんが、重度のうつ病や不安症などにより、長期的に抗精神病薬を服用している方は要注意です。
感情の安定が得られていないと、うつ病や精神疾患による幻聴や幻覚などが悪化する可能性があります。
このようなケースでも、歯科医師とかかりつけ医に治療の是非を判断してもらわなければいけません。
〇チタンアレルギー
インプラントで使用されるチタンは、アレルギー症状が出にくいことで有名ですが、稀にチタンアレルギーを引き起こす方がいます。
こちらは正確にいうと疾患ではありませんが、インプラント治療を妨げる症状ではあります。
またチタンアレルギーの方は、ジルコニア製のインプラントを選択すれば治療は可能ですが、こちらはどの歯科クリニックでも取り扱っているというわけではありません。
もし希望の歯科クリニックで取り扱いがない場合は、転院することになります。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・糖尿病の方は免疫力が低く、人工歯根埋入後の治癒に時間がかかる
・腎疾患のある方が人工透析を受けている場合、インプラント治療後細菌が臓器に回るおそれがある
・うつ病や精神疾患のある方がインプラント治療を受けると、幻聴や幻覚などが悪化する可能性がある
・チタンアレルギーがある方は、一般的なインプラント治療を受けられない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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