口腔機能発達不全症は、2018年に保険診療で認められた、小児歯科分野の新しい病気です。
子どもの口周りの機能において、さまざまな不具合が現れるのが特徴であり、その一つに“食べる機能不全”が挙げられます。
今回は、口腔機能発達不全症における、食べる機能不全の詳細について解説します。
〇食べる機能不全とは?
食べる機能不全とは、食事をする際の機能が不十分であり、うまく食事が摂れない状態のことをいいます。
食事を困難に感じる場合、その原因は口腔内にある可能性が高いです。
なぜなら、食事は感知・摂取・咀嚼・舌での成形・飲み込むという連続的なプロセスで成り立っているからです。
そのため、一連の過程に一つでもトラブルが生じると、食事をするのが困難になります。
〇食べる機能不全の主な原因
子どもが食事の際に不便さを感じる場合、生えてくるのが遅い歯があることが考えられます。
ものを噛むにあたって歯は必要不可欠なものであり、通常生え揃う時期までに歯が生え揃っていない場合、十分にものを噛み砕けません。
また出っ歯や受け口、叢生(ガタガタの歯並び)といった不正咬合も、食べる機能不全を引き起こす原因です。
さらに、痛みを伴うような大きな虫歯がある場合も、食事には大きな影響を与えます。
ちなみに食べる機能不全に陥った子どもは、食事中によくこぼしたり、クチャクチャと音を立てて食べたりする傾向にあります。
その他噛まずにほとんど丸飲みしているような場合も、歯並びや噛み合わせ、歯の健康状態に異常があるケースが多いです。
〇食べる機能不全の改善方法
口腔機能発達不全症における食べる機能不全を改善するには、さまざまな治療を受ける必要があります。
まず乳歯で6ヶ月、永久歯で1年以上歯が生えてくるのが遅れている場合は、萌出遅延の治療を受けなければいけません。
また、不正咬合の矯正や虫歯治療なども必須であり、場合によっては嚥下機能の回復治療も必要です。
ちなみに指しゃぶりや爪噛みなどの癖も、噛み合わせや口周りの筋肉に異常をきたす原因になるため、歯科クリニックの指導のもと改善を目指すべきです。
〇この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・食べる機能不全は食事をする際の機能が不十分であり、うまく食事が摂れない状態
・食事を困難に感じる場合、口腔内に原因がある可能性が高い
・食べる機能不全の主な原因には萌出遅延や不正咬合、虫歯や悪癖などがある
・食べる機能不全を改善するには、症状にあわせた治療を受ける必要がある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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